オリジナル絵本作りの基礎知識

表紙があって、絵があって、文があって。本の構造はそれで全てではありません。大きさ、ページ数などきちんと意味があります。

◆本のページは8の倍数でできている
本の大きさは、紙のサイズと関係しています。表紙を別にして、本文は、A判やB判の紙の表と裏に印刷して、それを切って使うのが一般的です。ちなみに、紙のどの位置にどのページを刷るのかを、面付けといいます。手元にある絵本を見ても、だいたい16・24・32・40・48ページなど、8や16の倍数になっているはずです。紙の無駄が出ないことと面付けがしやすいからです。つまり、普通1枚の大きな紙に表面8ページ、裏面8ページ分の計16ページを印刷するということです。この16ページ分を1折と呼びます。本の構造を理解するには、実際につくってみるのが近道です。「森のくまさん」など、誰もが知っている童謡を題材に、手近な紙(コピー紙など)を使って、ミニ絵本を作ってみるのが良いでしょう。

◆ストーリーを画面数で割ってみる
ストーリーが見えてきたら、画面数で場面を割ってみましょう。まずは、絵コンテ用紙をつくります。アイデアやヒントがたくさん書けるように、余白は大きくとることが大切です。そして、これに大まかなストーリーと絵を描いて、話の骨格と流れがスムーズかどうかを確認しましょう。
オリジナル絵本のストーリーについては、あまりに身近だったり、当たり前だったりするので、気づかないだけで、普段の生活の中にも、おもしろいことはたくさん転がっています。そんな何かと何かをプラスしたら、もっと新しい何かが生まれてくるのではないでしょうか。子供は何に興味を示すのか、まったくわからなくて不思議でおもしろいですよ。

星ヶ丘マタニティ病院
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◆表紙絵を描く
表紙はオリジナル絵本の顔です。どんな話なのか、読者に興味を持たせる役割をします。同様にタイトルも大切です。表紙に描くものは、主人公・話の舞台などです。まず、もう一度全ページに目を通してみてください。この話を1枚の絵で表現するならと考えるのです。表紙をみて、この話の雰囲気が伝わってくれば成功です。表紙のサイズは本文1ページと同じですが、背が必要となりますので、背の厚みを計算してつくりましょう。また、表紙絵には、表紙と裏表紙を1枚絵で描くものと、表紙と裏表紙を別々に描く2パターンがあります。